Powerの世界
とある分野で結果を出したいと思った。
けれどもそこは、強者が弱者から搾取しようとするPowerの世界だった。
求めたのは、競争ではなく調和。
かつての私がギリシャの神話や聖書の世界に惹かれたのはきっと、私自身がPowerの世界で生きていたから。
今惹かれている日本神話は、調和の世界。
神様でさえ間違えるのは当たり前で、それによって苦難や試練を受けることこそあれど、誰かを支えて支えられて進む世界。
過ちも欠点も短所も、あって良い世界。
ヒーローがいなくても、多くのキャラクターの関係性で成り立つ世界。
そんな世界に生きたかった。
自分の持てるものを手渡して、足りない所を補ってもらう世界。
そんな理想を形にするには、Powerの住人以上の覚悟や信念、努力が必要だった。
これは先に知った者の義務であり、より高みの世界を知った以上、それは誰かに伝えていかねばならない。
その理念を知っているからこそ、誰かに伝える言葉を磨くため、私は遠回りでもこうして新たに言葉にしていくことにした。