八百万の国・日本
神話大好きな影響は日本の神話にも興味を誘った。
個性豊かなつくも神、着物の似合うおかっぱ少女。大正ロマンに通じる、独特の空気感。
その憧れは西洋ファンタジーには遠く及ばなかったが、神代の時代が幼い私の心を魅了していたことに間違いはない。
あれから時が流れ、わたしは今、日本の神話の奥深さに魅了されている。
ギリシャや北欧に心ときめかせた、「国と神話のリンク」は日本にもあった。
いや、島国である分、ギリシャや北欧以上にその共鳴は大きかった。
古事記で描かれた舞台を感じたければ、国内旅行をすればいい。
神話で描かれたエピソードがそのまま地名に残っている、なんてことは意外と多い。
そしてそのエピソードを護り伝えるために、神社が建てられていた。
八百万の国・日本。
それは同時に、神話の国であり、ファンタジーの国だった。